「メメント」を観た感想 全くスッキリしない!

 マシニストを観ようとしてたときに、同じくらい気になっていた作品でした。
 数分前の記憶を忘れてしまう主人公がどう妻殺しの犯人を追うのか、とても興味がありました。

 本ブログでは、作品のネタバレを含みますので未視聴の方はご注意ください!


 まずはじめに、本作の全体的な感想は以下のとおりです。

  • 全体感 50点/100点
  • 緊張感 70点
  • シナリオ 50点
  • リアリティ 70点

 タイトルにも書いていますが、少なくとも1回の視聴だけでは全くスッキリしない作品でした。。。

 本作は2000年9月にアメリカで公開、日本は1年送れて2001年11月の公開で、Amazonプライムではずっと無料で観れるようになっていたので気になってはいたのですが、なんだか暗そうな雰囲気でなかなか観るタイミングを逃していましたがようやく観ることができました。

 主役のレナード役ガイ・ピアースさんをハングリー・ラビットの敵役でたまたま見かけていて、「男前だなー、他の作品観てみたいなー」というのもあり、観よう観ようと思っていた作品です。

 ただ作品の特性上、終わりのシーンから始まり、少しずつ時間を巻き戻しては巻き戻す前までを追いかける、というのを繰り返すので断片的な情報をつなぎ合わせていくことが必要になり観終わった時にだいぶ疲れる作品です。


良かったところ

  • 演出のユニークさ 時間をどんどん逆行させていくような演出は他にも似たような作品はあると思いますが、こういうサスペンスものでは謎の真意を追いかけるという点でけっこう面白いなと感じました。ただ、本作については後半でだいぶわけがわからなくなっていきますが。。。
  • 記憶を忘れるリアルさ 自分はこういう前向性健忘というものではないので、本当のところはわかりませんが、本当に記憶が保てなくなるとこういう振る舞いになるんだろうなと感じました。また、周りが悪人だとこういう風に利用されてしまったりするんだろうなと思うと、本当に悲しい気分にもなりました。。。

好きじゃなかったところ

  • 登場人物がお粗末過ぎる 物語が進むにつれ、出てくる人みんながみんなレナードを利用したりからかったりしていて、もう少し登場人物間のストーリーに味わいを持たせて欲しかったかなという印象です。レナードさえも自分の記憶が保てないことを利用して「人を悪人に仕立てている」ように見えますし、テディについては本当の正体は一切わからないまま終わります(本当に犯人の一人だったのかさえ疑わしい)。
  • 真面目にストーリーを追いかけると難解過ぎる もちろん考察するのがこの映画の醍醐味というのは前提としてあると思いますが、あまりにも憶測が憶測を呼ぶ構成になっているんじゃないかなという印象でした。「殺された妻の復讐」というのが主軸に見えるような作品なのに、結局それすらも本当の目的だったのかと、そこに疑問を持たせるのが狙いなら大成功してますが!

 扱っているテーマがテーマなだけに、もう少し救いようのあるストーリーが欲しかったかなという感じですね。
 自分が本当に前向性健忘というものになったときに、こういう人たちに囲まれてしまう可能性があるということを示唆している作品だという風にも解釈できてしまいますが、本当に楽しい・面白いと思える要素が無い作品だったかなと思いました。

 あまりオススメはできませんが、謎が謎を呼ぶ作品にチャレンジしたい方はぜひこちらから

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