「十二人の死にたい子どもたち」を観た感想 うーんいろいろ惜しい

記事にするのが遅くなってしまいましたが、ミステリー?映画「十二人の死にたい子どもたち」を観た感想です。

本ブログでは、作品のネタバレを含みますので未視聴の方はご注意ください!


まずはじめに、本作の全体的な感想は以下のとおりです。

  • 全体感 65点/100点
  • きめ細やかさ 45点
  • 緊張感 60点
  • キャストの豪華さ? 80点

 妻から「この映画が観たい!」と数カ月前に宣言されており、タイトル以外の予備知識0の状態で観に行きました。

 作品自体はなかなかワクワクしながら観ることができたので楽しめたのは楽しめたのですが、おそらく自分がこの映画の対象視聴者の枠からは外れているんだろうなーというのが正直な感想です。

 本作は小説のミステリー作品に分類されているものと認識しています。

 Webサイトで自殺志願者(安楽死)を望んだ十二人の子どもたちが集まり、みんなの実施したいタイミングで安楽死を決行するという作品ですね。
 ただ、いざ集まってみると十三人目が存在していて、十三人目が存在しているために集まったメンバーの思惑が達成できないなどが発生し、まずは犯人を突き止めてから安楽死を決行しよう!という流れで犯人探しが始まります。

 最終的にはみんなが自殺を思いとどまり、(2人を除く)それぞれが思いを改め前向きに生きていこうというハッピーエンド形式になるので、残酷なストーリーを望んでいる方にはオススメできません。

 また、登場人物が12人と多いので、それぞれのキャラクターの掘り下げが2時間という上映時間に収まりきっていない感があるためどうしても粗が目立ってしまうのでそこは非常に残念に感じました。(またタイミングを見て原作を読んでみようかなぁ。)

良かったところ

  • サトシの黒幕感 本作で十二人を集めた張本人「サトシ」のキャラクターがなかなか良かったです。映画が進んでいくにつれて、サトシは最終的にみんなを思いとどまらせるためにこの会を開いたんじゃないか?もしくはこういう人間模様を観察するのが好きなタイプの人物か?という疑念が出てきたので、すごく良い味を出していたように感じました。
  • シンジロウの言い回し 本作の探偵役で、自分自身を蝕む重い病気と闘いながらいろいろ悩みこの会に参加したであろう人物です。推理モノで定番の探偵役ですが、病気のためあまり大きな声が出せなかったりで弱々しく話す感じが印象に残りつつ、新田真剣佑さんの演技が光っていたなと思いました。

好きじゃなかったところ

  • ノブオの殺人歴 作品中では事故として処理されていて、最終的にノブオはその償いのために再起するのですが犯人探しの最中に全然違う別の殺人者が居てしまうというのは、ものすごく微妙な感じがしてしまいました。会に集まった当事者たちとしては、自分たちが死ねるかどうかにかかっているからあまり気にならないのかもしれませんが、犯人探しをしてる中に殺人経験有りの人物が居たらみんなあんなに冷静でいられるのかなぁ、、、というところが非常に気になってしまいました。
  • マイの動機 実際に自分も口唇ヘルペスというウィルスを持ってはいるんですが、それがこの会に参加する動機としては「流石にちょっとそれは浅すぎませんか・・・?」と気になってしまいました。実際は自分の解釈とは別のヘルペスなのかもしれませんが、観ていた範囲では「唇とかの?」というセリフと共に話されていたので、「いやーそれで自殺はちょっと。。。」というのが気になってしょうがなかったです。思春期故の気の迷いというか悩みなのかもしれませんが。

 最初にも書いていた自分が対象外なのかなーというのは、微妙にキャラクターの心情の動きとかに感情移入できなかったので、いろいろ余計なことを考えながら観てしまったからかなと思います。

 全体的に役者さん方が若手の方が多かったようで、これからを担う人たちが出てるんだろうなと思いつつその辺りは今後の邦画作品で観れたら嬉しいなと楽しみにしているところです。

 主題歌が The Royal Concept の 「On Our Way」という曲で最高にイカしてます。映画で初めて聴いたのですがそれ以来めっちゃハマってます。

 次回作を匂わせる終わり方だったので、次回作が出ればぜひ観たいなと思う作品でした。

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