「映画 聲の形」を観た感想 考えさせられることばかり

映画 聲の形を観ました。

本ブログでは、作品のネタバレを含みますので未視聴の方はご注意ください。 個人的な印象は次の通りです。

  • 全体感 90点/100点
  • 作画のキレイさ 95点
  • 演技力 95点
  • シナリオ 80点
  • BGM 90点

本作は日本で2016年9月17日に公開されたアニメ映画で、公開のずっと前からPVやCMで期待感がかなり高まっていて、ワクワクしながら上映を待っていた作品でした。本作はとても完成度が高かったので、劇場に2回観に行き初回限定盤のBlu-rayを購入して自宅でもまた観ました。それくらい内容も良く、本作を通して人間関係のあり方を少し考えさせられる、そんな作品でオススメです。初回の劇場はTOHOシネマズ西宮 スクリーン1 D列です。 本編の大筋としては、小学生時代に耳の聞こえない西宮硝子という女の子が転校してきて、主人公 石田将也が好奇心から硝子に嫌がらせをしてしまうのですが、それがエスカレートし硝子の大事な物(補聴器)を度々壊したり捨てたりしたことから問題が大きくなり、最終的には硝子は転校してしまいます。その後、将也高校生になる頃に、過去に行った自分の罪の償いをして命を断とうとしますが、ある出来事から思い直すという流れで物語が展開していきます。 自分は「聲の形」の原作を存在は知っていましたが読んではいません。そのため原作ありきなお話はできませんが、逆に映画の中だけでどう描かれているかを純粋に楽しむことができたんじゃないかと考えています。

良かったところ

  • 作画のキレイさ 本作もやはり流石の京都アニメーションさんです。作画のタッチとしては、けいおん、氷菓、中二病でも恋がしたい!、境界の彼方などと同じ感じの絵柄で、劇場版ならではの一際丁寧な作画でした。各キャラクターもそうですが、公園や花火大会のときなどの背景もとてもキレイです。また、本作は将也の心理状態に合わせて周りの人の演出が変わったりと凝っているところが多々観られました。
  • 演技力 なんと言っても西宮硝子役の早見沙織さんの演技力がずば抜けています。どこかのインタビューで、「実際に耳が聞こえない方々とコミュニケーションを取り、演技の参考にさせていただいた」というようなコメントをされていましたが、「本当にこういう話し方をしてる」と実体験と一致する部分が多々ありました。特に小学校時代の硝子が歌を歌うシーンはものすごい演技の迫力を感じましたね。その他のメインキャラクターの声優さん方も演技力が素晴らしく、違和感を感じずに物語に集中できます。
  • シナリオ 本作はシナリオが本当に良かったと思います。個人的には恋愛要素は多少あるものの恋愛ものではなく本作のジャンルとしては人間ドラマと捉えています。恋愛対象の相手との関係も過去の出来事からそう簡単に払拭できるようなものではなく、一度失った信用を取り戻すのは簡単なことではないという当たり前のことをきちんと描いているのではないでしょうか。硝子の補聴器を壊したり捨てたりしたことについて、未成年のやったことだから親がきちんと落とし前を付け、子供を躾けていく。子供は自分の犯した罪をしっかり意識して、自分なりにその償いを一生懸命していく。こういった人の成長がしっかりと描かれている作品はなかなかお目にかかれないと思います。主人公、ヒロイン以外にも登場人物各々にそれぞれ思うところがあるというのが短いながらも描写されているため、この作品を観る人の立場や状況によって作品から得られる感覚も違うかもしれません。また今観ても違った感想を持てそうなそんなシナリオになっています。

好きじゃなかったところ

  • キャストの一部? 正直特に好きじゃなかったところはありませんw 強いて挙げるならば、という感じで挙げるなら小学校時代の将也役の方が女優さんだったので、少しだけあれ?となったところでしょうか。やはり全体的に演技の上手い声優さんが揃っていたように感じたので、全員声優さんで固めて欲しかったのが正直なところですね。アニメ映画でありがちな話題性作りのためのキャスティングは興行収入を考えると致し方がない部分もあるのかもしれませんが、せっかく養成所などを一生懸命勉強と練習を重ねて卒業していっている声優さんを横目に、女優さんやタレントさんがキャスティングされるのは正直怒りに近い感覚を覚えます。それでも松岡茉優さんはものすごく練習されたのか、とても上手な印象でしたが。

少し長くなりましたが、以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました!感想をつらつらと書いているとまたBlu-rayで観直したくなってきました。

にほんブログ村 アニメブログへ にほんブログ村

シェアする